(2)長期間取り組みの壁、解消

長期の取り組みの壁(2年目の壁)
 市民節電所では、削減できているかどうかは、対前年比で求める。「今年目一杯頑張って削減すれば、来年は削減できない、さらに再来年はもっと難しい」と取り組んで2年、3年と経つと、やることが尽き活動を続けることが難しいという参加者が出てきます。気持ちは分かりますが、果たしてそうでしょうか。

① 2年以上の連続削減も可能
 1年間の取り組みで電気・ガスの使用量を減らしCO2排出量を削減した節電所に1 kgあたり 2円を当ネットが支払うことを協定で決めている。その成績は、多くの節電所がお金を受けとった。実際の金額は少ないが、価値があると評価され励みになっているようで、2年連続削減が5節電所、さらには3年連続削減が4節電所ある。

② 長期間の取り組みでも問題ない
 そこで活動をスタートからの期間ごとに、CO2排出量と原油換算値で見てみる。

1) CO2排出量の変化
 この数年をみると、ガスの排出係数は一定だが、電
気のそれは表1のように大きく変化している。どの年
の係数をとるかでCO2排出量が変わる。そこでその変
化を排除するために、この5年間の平均値0.453で一定
とし、活動を始めた年ごとの対前年変化量を計算する。
1年目は図10のグリーンの帯の集まり、2年目は同
ライトブルー、3年目はオレンジ、4年目はブルーの帯
に当たる節電所合計の変化量を計算したのが、グラフ
で、2年目も3年目も、4年目も1年目を上回り削減で
きている。さらに数値を見ると、1年目は0.1トン増、
2年目は2.1トン減、3年目は2.8トン減、4年目は
4.0トン減となり、総計で8.9トン削減と、年々削減量を増やしている。言いかえると、2年目、3年目、4年目の壁は出ていないと言える。
 

2) 原油換算値の変化
 これまではCO2排出削減量で見てきたが、エネル
ギー削減量として原油換算値で見る。この数値は電
気もガスもエネルギーなので、同じ単位で比較でき、
使い勝手が良い数値と言える。
 結果は表4の通りで、上のCO2排出量変化と同じ
傾向を示す。
 スタートした1年目は1.1%増加したが、2年目以
降は減少し、その削減率は2年目0.6%、3年目0.9
%、4年目3.2%となった。
 4年間では1.1%の削減率で、削減量は原油換算値で5.4kl(キロリットル)、200リットルのドラム缶で27本の削減であった。